2025/01/27
栗しか食べない娘
こんにちは。今日は「栗しか食べない娘」について書いてみたいと思います。以前読んだ新聞記事に面白い娘の話が出ていました。その記事には、吉田兼好の徒然草に、栗しか食べないと言う珍妙な娘の話が登場すると書かれていました。因幡の国で美人で評判となり、男が次々に求婚するが米の類を食べないことを親が恥じ、嫁入りを許さなかった話だそうです。(2020年10月8日、読売新聞朝刊、編集手帳)これについて小林秀雄がかつて、この話の素晴らしさや、この話から想像できる様々な事を書いている事も紹介されていました。
小林秀雄は、この話を最初から最後まで、嘘だと割り切って様々な事を述べています。親が娘を嫁にやりたくないので、このような作り話をして、結婚を断わったとか、娘が美人と言うだけで、求婚するような男はろくなものではないので、断わる理由にしたなど、これ以外にもいくつか理由を書いています。
しかし、これは確かに普通の親の感覚で考えれば、断わる理由にするかも知れませんが、良く考えてみれば、親はやがては亡くなり、娘だけがこの世に残されます。その時、娘が幸せになれるかどうかは、大変親としては気になる所です。そこで、この親は、娘を本当に幸せにしてくれそうな男を最終的に選ぶために、男どもを試したのではないでしょうか?
おまえ達は、娘が美人だからと言う理由で群がって来ているが、栗しか食べぬような、人間離れした女を嫁に本当にしたいのか、結婚して困るのは、君たち自身なんだ。それでもまだ結婚したいと思うのか?また、この娘は、栗しか食べぬと言っているが、実は米も肉も魚も何でも食べる。しかしその量はすさまじいものがある。時々TVで行われるフードファイターのような娘で普通の男性では養うことは難しい。そのことを言う訳にもいかず、父親は、米の類は一切食べず、栗しか食べないと嘘を言ったのでは無いでしょうか?それでも良いと言う男性をまずは第一段階として選び出して、次のステージでは、男性自身の健康とか、財力などを調べるという、父親の作戦の一つではなかったかと考えますが、真実はどうだったのでしょうね。
こうして吉田兼好は、秋の夜長を、私のように様々な想像をして、多くの人を楽しませようと思ったのではないでしょうか?この娘はきっと父親の言う事を聞きながら、ベストの男性を結果的には選び出し、幸せに暮らしたと言うことが省略されている話では無いでしょうか?父親が娘を思う気持ちは、単に断わる理由を探すだけと言うような単純な一時的な身勝手なものではないような気がします。さて真実はどうだったのでしょうか?あなたはどう思いますか?
JINSOブライダル 専属カウンセラー 秋山和人(あきやまかずと)
New Blog
最新の記事